サンクスシェア ケース検討会議
R2.8.20
8月のケース検討会議では、まだまだ収束の出口が見えてこない感染症対策について、計画相談における利用者対策とともに、事業所でのリスク管理の方策について検討した。
【参照資料】
1 | 会議資料 | |
2 | 感染症対策マニュアル | |
3 | 契約者への配付物(案) | |
4 | 接触確認アプリQ&A(厚生労働省) | 👉 |
5 | 緊急包括支援Q&A(厚生労働省) | 👉 |
きっかけは、ある研究会に参加した際、「事業所での新型コロナウイルス感染にかかわるリスク管理」が議題となっていたこと。ある事業所の職員さんが熱発した(結果的に陰性だった)事案を受け、事業所としてどのように対応したかについて法人の代表から詳細な報告を聞かせていただいた。
職員さんの発熱を受け、どのように対応するとよいのか行政と相談した際のことについて、代表の方がおっしゃったフレーズがとても印象深かった。
陽性判定が出る前までは、どのように対処するかの全ては事業所判断による(by行政) |
陽性判定が出る事案より、そうでない『疑い』の場合の方が圧倒的に多い!つまり、私たち各事業所は、この圧倒的に多い『疑い』の際の、事業所としての動き(対応の手順)を自前で決めておかないといけないことになる。
そこで、先の議題でも提案してくださったある放課後等デイサービスの代表の方のお話等を受け、次の2点を相談支援事業所サンクスシェアとしての当面の方針とした!
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ひとつ目については、どちらかわからない場合でも、『陽性の結果が出ていないから…』といって対応を遅らせれば、もし、『陽性結果となった際』は、それまで対応を先延ばしにしたのであるから完全アウトとなる。この検討会議でスタッフ一同共通確認したのは、空振りに終わろうとも最悪の結果を想定して対応することとした。つまり、
① 正直に情報を拡散すること、
② 事業所としての自粛をすること、
の2点を実行するということである。この対応が、結果的に事業所のリスクを守るとともに、事業所の信頼を高めることになる。先の事業所代表の方もそう語っておられた。
もう一つ目については、最悪(陽性)の結果が出た(出る)としても、その与える影響を最小に抑えるということである。『クラスターをつくらない』とは、『濃厚接触者にならない』ということである。
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日頃からの感染症対策として、「サンクスシェア感染症対策マニュアル」(参照資料2番)を遵守し、もし身近に陽性者が出たとしても、保健所から『濃厚接触者』と判定されない日常の行動をとっておくことを共通確認した。
さらに、私たち事業所としての対策に加えて、相談対応している多くの契約者の中で、感染症対策の意識が薄い対象者や家族に対する啓もうに力を入れることが必要である。そこで、「契約者への配付物 (案)」(参照資料3番)をベースにして、各契約者、家族に合わせた形で微修正し、配付することを共通確認した。この対応は、私たち相談員だけでなく、他にサービス利用をしているサービス提供事業者や彼らが接触するすべての人の感染リスクを軽減することにつながる。
このような協議を経て、私たちサンクスシェアの相談員全員が、厚生労働省の接触確認アプリをインストールした。そして、情報公開されているQ&Aを全員で読み合わせした。(参照資料4版)
また、作成したR2.8.21版の「感染症対策マニュアル」は、印刷して事業所内の見やすい場所に掲示し、さらに、バッグの中の携帯用と移動車内保管用として常備しておくことを決めた。
そして最後に、まだまだ続くであろうこの感染症に対し、できる範囲での対策を「無理なく」「永く」継続していくことの重要性を再認識した。このことは、今回の新型コロナウイルス対策のみならず、来るべき冬に備え、他の感染症対策にも有効となるであろうし、さらには、事件・事故等に対する事業所のリスク管理を考える上でも、同様に考える必要性があるとのヒントを得る重要な機会ともなった。