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ケース検討会議(R1.10.15)

第4回 ケース検討会議(サンクスシェア)R1.10.15
 
 サンクスシェアでは、毎月、ケース検討会議を実施している。(ケース検討マニュアル
 
 今回は、就労継続支援B型サービスと共同生活援助サービスを利用している生活保護受給者。精神保健福祉手帳及び療育手帳を所持している40代男性。
 一般就労の経験もあるが、就労移行サービス利用を途中断念、一人暮らしをしていたがグループホームへ入居、就労継続支援B型の利用を開始したが、なかなか通えない。重ねてお金の遣い方が不適切で、後見制度を利用している弁護士へ度重なる金の無心。
 
 さまざまなアプローチを試みてはいるものの、いわゆる生活の質は下降路線まっしぐらの彼。
 なんとか活路を見出そうとケース検討の場に取り上げた。
 

 
 あるケースについて、支援を考える際、いくつかのシーンがある。
 
  ① ニーズの把握
  ② 総合的な支援の方針の立案
  ③ 目標を達成するための具体的な方法案の構築
  ④ 取り組みの成果評価
  ⑤ 改善への具体的な取り組み
 
 一人の相談者の支援を検討するとき、上記のすべてをごちゃまぜにして、
 
「さて、どうしますか?」
 
なんてことは、あまりに無謀な調整である。
 
 協議のポイントについて、
「どこにしぼって」
「なにを協議し」
「何を明らかにするのか?」
 
を事前に明確化しておく必要がある。そうでないと、せっかく貴重な時間を費やして話し合いをしても、うすっぺらい、表面的な、課題の出し合いのようなことで時間が終わってしまい、
 
「やっぱり難しいですよね・・・」
 
なんてことで片づけてしまうことになりかねない・・・
 

 
 そこで、今回は、事例提供した松本相談員と、前もってどこをどのように協議するのかを打ち合わせしたところ、本人のさまざまな問題点に対して、これまでさまざまなアプローチを積み重ねてきたけれど、どれもうまくいっていない(良い方向への成果がでていない)ことから、そもそも論に戻って、ニーズの把握からやり直してみることとなった。
 
 
なぜ、就労が安定しないのか?
 
 
 本人が目の前にいないこの日の事例検討の場では、検討するそれぞれの意見が正しいかどうかなんてわからない・・・
 しかし、
「このような理由も考えられるのではないか?」
「このような見方もあるのではないか?」
 
と、私たち相談員が「ほかに?」「ほかに?」とあらゆる可能性を飽くなく求め続けるこの姿勢が大切ではないかと思っている。
 
 えてして、私たちは、自分の狭い価値観の中で、
 
「きっとこの人は〇〇に違いない」とか、
「この人が☐☐するのは〇〇の理由に違いない」
 
と決めつけてしまうことが多々ある。この危険性には、あらゆる意識を動員して気づきを確保しておかなければならい。
 
 だって、ひとりの人の人生を左右するかもしれない『重要な一言の威力』をもっているのだから・・・
 

 
 協議としては、以下のような手順で話を進めていった。
 
 ① 今日の検討会の大まかな流れの確認
  (5分…理想としての時間配分)
 ② 今日の検討会で協議する内容・ポイントの確認
  (5分…理想としての時間配分)
 ※この日は、「なぜ就労が安定しないのか?」
  の要因を推測することとした。
 ③ 協議(30分)…どんな要因が考えられるかを
  ブレインストーミング
 ④ たくさん出た中から、担当者が、
  大きな影響があると考える要因を選ぶ(3つ)
 ⑤ たくさん出た中から、担当者が、
  最初に取り組みたいと考える要因を選ぶ(1つ)
 ⑥ 選んだ要因に対して「アプローチできること」
  を具体的に決める(20分)
 
 この日は、結果的には1時間半の時間を要したが、理想の時間配分を考えた通り、60分程度で終了するのが妥当だと考える。
 

 
 今日やったことは、本人がいない中で、また、アセスメントが不十分な中でのことなので、このアプローチを、関係者間で共通確認して即実行することは危険が伴う。実行に移すためには、次の2つの作業を経なければならない
 
 ① ほんとうに本人にとってこの要因が重要な影響を与えているのか?
  を確認すること
  ※ そのために、本人との間で大切にしておかなければならないことは、
   「じゅうぶんな対話」・「必要な情報の再アセスメント」
 ② 本人がこの要因に対して、自らが進んで『取り組まなきゃ!』
  と思うこと(思わせること)
 
 この2つのことがクリアできて初めて、というより、これがクリアできていさえすれば、相談支援は、7~8割方順調に前に進んでいくような印象がある。
 

 
 今回のような事例検討は、私たちサンクスシェアが契約している170人くらいのすべての利用者に行うことは現実的に困難である。
 
 そこで、私たちは、このような事例検討を行うことにより、相談支援の基本的な流れの体得や重要視する視点の学びを「トレーニングしている」ととらえるのである。
 ここで、身に付けた、ここで学んだ技術やスキル、心構えを別の利用者の相談支援にも『活かす』ことができるようになることを日々目指しているのである(^^)/

 
 
 
福岡市東区で障がい福祉サービスに携わる人を育てる会社
 合同会社サンクスシェア 2016年4月4日 創立