第4回KYOUKOU(強度行動障がい勉強会)報告
1 日 時 平成28年8月31日(水) 19:00~20:20
& 第二部 ~22:00
2 場 所 あすみん(福岡市NPO・ボランティア交流センター)福岡市中央区今泉
3 参加者 12名
4 内 容 「行動障がいの考え方」
スピーカー:春田聡氏(福岡市社会福祉事業団か~む職員)
今回は、「強度行動障がいとは何か?」について、基礎を学んだ上、「氷山モデルとは?」のテーマに沿って演習を通じ、強度行動障がい者の支援について考えました。
スピーカーの春田さんは、国の研修を受講し、その内容を広く伝達する資格をもっているKYOUKOUメンバーです。「緊張しています!」としきりにアナウンスしていましたが、口調はすこぶるなめらか、具体例を取り入れながら、時には笑いもとりながらの進行に、参加者から見て、緊張を楽しんでいるとしかどうしても思えない状況でした(^-^;
一方、今回の参加者は12名、直前のキャンセルが数名あったことを考えると、この会に興味をもってくださる方が徐々に増えてきている現状があります。実際のところ、今回の参加者の半分6名は、福岡市のモデル事業として運営しているか~むに直接かかわりがある職員以外の方だったこと、また、今回初参加の方が、半分以上7名だったことはとても喜ばしいことだと思っています!この会がモットーとしている「来れる人が、来れるときに、来れる人と学ぶ」という性格をまさにあらわしているものと思います。
さて、勉強会の前半では、「強度行動障がいとは」「知的障がいとは」「自閉症とは」「行動障がいを引き起こす理由」などについて資料を基にその基礎基本を確認し、後半では、「氷山モデル」という考え方を用いて強度行動障がい者の支援を組み立てる際のポイントについて、架空事例を使った参加者同士による演習を通してその考え方を学んだのでした。
小さいころから感覚の過敏さがあり、人の大きな声や歓声が苦手な中学3年生の子が、学校に行かなくなり、大声を出して暴れるなど、行動の問題が頻繁に現れるようになったことについて、氷山モデルの考え方を用いて、現状の分析と今後の支援の方針等を考えようとする演習でした。
氷山モデルは、行動障がいがある人の行動の背景を捉える考え方で、表面上見えている行動の背景には、
【環境要因】 と 【障がい特性】
が、相互に関連しているとみる考え方です。
演習では、まず、個人作業として、障がい特性と環境要因を書き出し、その後、2つのグループに分かれて、それぞれで出し合い、検討しあいました。
もともと本人が抱えている障がい特性(強度行動障がいについて考える場合は、基本的に生活のしづらさを引き起こしている特性となると思われます)がベースにありつつ、その上で、まわりの「もの」「ひと」「こと」の環境が、本人の生活のしづらさをさらに助長させてしまっている場合に、行動の問題が発生するというわけです。
この演習を通して、自分なりに改めて整理できたことは、以下の通りです。
などなどです。
この日の、不登校になった子の【障がい特性】と【環境要因】のまとめの例としては、次のような模範解答が示されました。このような行動の背景になにが潜んでるかをしっかりと分析して、そして初めて、この問題に対してどのような支援が必要となるのかを考えていくことが大切であると学びました。
次回の予定(9月下旬)については、近日ご案内いたします(^^)/