サンクスシェアケース会議
相談支援専門員 松本
現在担当しています、就労に継続して通うことができない状況が続いている利用者さんについて社内でケース会議を開きました。
利用者さんの詳細な情報は割愛させていただきますが、担当している上で、ご本人とのコミュニケーションは取れているのですが、肝心の所では本音が聞けず、働きたいけど働けないのか、どこに理由があるのかを掴めないでいます。
- 1.ご本人の将来的に就労したい意思に対して、どのように就労に向けてのプランを作り、そのプランに乗せていくか
- 2.人間関係でのトラブルがもとで生活が崩れることが多いため、ご本人が人との距離を適切に取れるようにするには、社会性(社会ルールを含め)を身に付けるためにはどのような支援が望ましいか
- 3.金銭面について、ご本人の使える金額が少ないことがストレスとなる、また、手持ちを工面するために違法な手段に手を出してしまうことがある。
今回、ケース会議を開いたものの、自分の中でも整理ができておらず、焦点をどこに充てるか、悩みました。これまでに様々なアプローチをしてきましたが、効果は出ておらず、今回は原点に立ち戻り、
「なぜ就労活動が安定しないのか」に焦点をあてることにしました。
ご本人がいないところでの話であるため、あくまでも仮説に基づいた結論となりますが、社内3人でご本人の状況を説明した上で、意見を出し合うこととしました。
意見を出し合い、出た意見を改めて確認すると、「こうかもしれない」、「これもあるかも」、と今までになかった視点で考えることができたのです。ただ、ここで出た答えはあくまでも「見立て」であるため、改めてご本人のアセスメント、事業所さんとの意見交換が必要です。
今回の会議ではケース検討で得た「見立て」はもちろんですが、「会議の企画・進め方」について大きなものを学びました。
1.検討する内容を吟味した上で焦点を絞る(何のための会議にするのか)
2.あらかじめどのような流れで話を進めるか計画しておき、時間配分を決めておく(目安だけでも)
3.会議を行った後、その会議での結論が有効に生かせること(実態のある会議)
大きく上記3つのことを今回、改めて学ぶことができました。
1については内容を決めておかないと、そもそも「何の会議だったの?」となりかねません。行きつく先がわからない「遭難会議」とならないために目的地は必要です。
2について、限られた時間で行い、結論を出せるように時間配分は必要です。時間だけかけても結論が出なければ会議を開いていないのと同じです。
3については言わずもがな。出した結論が使えないのであれば、議論自体の存在が不明確になります。いるのかいないのか、「UFO会議」とでもしておきましょう。
これは、担当者会議でも必要になりますよね。関係者が集まって雑談して計画の確認だけして終わるのでは、FAXと電話で事足ります。今回のケース会議では、改めて「会議の在り方」について学びを得ることができました。
福岡市東区で障がい福祉サービスに携わる人を育てる会社
合同会社サンクスシェア 2016年4月4日 創立