☐ 座る場所を指定・指示する。
|
だれがどこに座るかは、どのように話を進めるか、どのようにまとめるかを考える上で重要な留意点である。
|
☐ まずは母から状況・様子を聞き取る。
このときの視点は、 ①母の対応を受容する。 ②本人視点で状況・起きていることを分析・整理する。(「以前と比べて…」がkeyword) ③状況を打開する解決のための方策を母へ提示する。(この時、将来的な見通し・イメージをもとに、段階を追ってストーリーを説明し、そのための具体的な方法について、時期を示して提案) |
このことにより、あとからとても印象深い現象が起きた!
寺川さんと母とのやりとりが、上記の通り会議の最初にあって、その後各事業所での様子の報告があったのだが、先の視点・方向性に沿った報告がなされたのだ! 事業所の方も、それまでのやり取りを聞いているのであるから、当然と言えば当然だが、寺川さんが母とのやりとりで浮き彫りになった視点で会議が進行していったのである。 いきなり事業所ではどうですか?と振っている自分のこれまでのやり方では、あとで整理がつかない状況を招きかねないと見直しの必要性を感じた。 そして、このことは、同時にもう一つの現象を誘発していた。 それは、事業所スタッフさんの支援スキル向上に対するゆるやかな指導である。 寺川さんと母とのやりとりを事業所さんはずっと話を聞いている。 その中で本人の不適応行動の分析や整理、基本的な構えや具体的な対処の方法などについて、『母へ助言する』形をとって、事業所スタッフさんに直接言わないが、暗に「こんな感じで対応がんばってね」と指導助言できているのである。 これは、今回の大きな学びであった。相談員は、各事業所の上司でも何でもないので、事業所でのスタッフのかかわり方に直接注文をつけることは失礼に当たる。 しかし、望ましい対応方法をそばで聞くことにより、それを間接に指導しているというこの高級テクニックを駆使する寺川氏は、やはりスーパー相談支援専門員である。 そしてさらにさらに、①寺川氏が母とやりとり ②事業所の様子報告 の順序で組み立てられているのには、もう一つの重要な意味があった! 会議が始まって50分経過したとき、寺川氏は、パソコンを取り出して起動。 事業所のスタッフさんが話している間に、計画案を付加修正し始めたのだ。ときどき話に首を突っ込みながら・・・ 約10分間の間に更新のためのプランを書き換えてしまった。 この10分間でプランを完成させるために、事業所の報告がこのタイミングに位置付けられているのが必然であったのだ。 『効率』と『質』の両者を担保することは、ほんとうに難しい! それを寺川さんは、常時にこにこしながら、時には笑わせながら、流れるようにやってのけるのだからすごいっ! 恐れ入りました<m(__)m> |