KYOUKOU(強度行動障がい勉強会)第17回 報告
1 日 時 平成30年6月27日(月) 19:00~20:30 & 第二部 ~22:00(百道浜益正さん)
2 場 所 福岡県立ももち文化センター(ももちパレス)福岡市早良区百道二丁目3番15号
3 参加者 8名
4 内 容 「つながること 生きること」 お話:有限会社 大智會 中本 由美子さん
このKYOUKOU第1回にもお話しいただいた中本さんに、改めて息子さんへのかかわりを中心に、強度行動障がいについて感じておられること、考えておられることをお話しいただきました。
お話のご準備いただくのに、原稿に起こしていただいて20000文字とお聞きしました。それだけでもすごくたいへんな労力だったこととお察しいたしますが、実際のお話では、さらに一つ一つのエピソードやお考えなどについて、原稿を越えて詳しく詳しくお話しいただいたのでした。
お子さんの行動障がいのたいへんさについては、言葉だけでは到底計り知れない部分があったこと友います。現在の様子も含めて、当時のエピソードを聞くにつけ、自分だったらどうしただろう?とか、地域資源の一関係者だったらどうしていただろう?とさまざま考えを巡らせましたが、どれも明確な案が思い浮かばないままでした・・・
そのような大変な状況の中、子育てに対応してこられた中本さんの言葉の中で、しっかりと心に刻み込まれたのは「共生」でした。どんなに障がいがあろうと、どんなに強度行動障がいの行動があろうと、地域から切り離して区別するのではなく、家族が暮らす地域で過ごすことを貫いてきた中本さん・・・お話の中では、地域住民からの批判や地域資源からの心ない対応などに壮絶な苦しい思いをしてこられたことが語られていましたが、一方では、地域のボランティアの方々の心温まる対応や地域資源との今でもあるつながりが今でも続いているのは、はやり、中本さんが大切してこられた「共生」が作り出しているつながりに他ならないと思いました。
真の意味での「共生」って何か?このKYOUKUOの勉強会で、今後も考え続けていかなければならない大切なワードであると改めて認識できました。
ももちパレスの警備のおいちゃんに、「もう時間だから…」と促しを受けながらも、心を込めて話してくださった中本さんに、なにかフィードバックしようと試みました。
・強度行動障がいそのものにこれまで携わったことがなかったし、母親の立場でお話を聞いたのも初めてだった。今後も理解を深めていきたい。
・自分は健常者に近い子どもたちの支援に偏っているという認識をもったこと、強度行動障がいに目を伏せている部分もあるとの認識をもったこと、に気づくことができ、今後もこの事実をぜひ広く知ってもらうことが必要だと感じた。
・中本さんのお話を聞きながら、支援者としての役割について改めて考えさせられた。支援者が変われば、子どもの表情や言動が変わっていくことから親の心も変わると思っている。お話を聞かせていただいたことを自分なりに還元していきたいと思う。
・人の当事者と「かかわり」を深めることによって本人が近づいてきてくれるようになる。そして関わり続けることによって、行動や、話しかけ方に変化が生まれ、よりよい方法へ導いていくことができる。
もっともっとたくさんのフィードバックをお伝えしなくちゃという思いと、強度行動障がい児と暮らして来たこの生きざまに対し、コメントすることおこがましくてできないという思いが葛藤していました。
この貴重な経験、お時間を作ってくださった中本さんに改めて感謝感謝です!