KYOUKOU(強度行動障がい勉強会)第16回 報告
1 日 時 平成30年4月16日(月) 19:00~20:30 & 第二部 ~22:00(長浜「振り子」)
2 場 所 福岡市立心身障がい福祉センター(福岡市中央区長浜1丁目2−8)
3 参加者 15名
4 内 容 「支援と虐待の線引きをどう考える?」をテーマにした意見交流会
① グループ討議
14人の参加者が2つのグループに分かれ、それぞれに進行役と記録役を立てて意見交流を行いました。それぞれの記録をそのまま掲載いたします。
今回参加者から出された事例では、支援者が虐待に悩む事例と虐待疑いを把握した際の事例と2パターン出されましたが、この日は、支援者がその線引きに悩む方をテーマとして取り上げました。
どちらのグループも、当初は、支援の具体的なその内容が、いわゆる虐待に当たる事例なのかどうかについて、その判断基準がさまざま議論になっていましたが、議論が進み、深まるにつれて、具体的対応も十分大切にしながら、本人や家族を始めとする関係者に対し、十分説明責任を果たし、正しく納得してもらうことも重要だと気づかされました。
このようなことを考えると、日頃から本人や家族等としっかり信頼関係づくりを行っている必要があります。
また、虐待を防止する、もしくは虐待を起こさないために、本人への事前の支援環境づくりやかかわり方の工夫を怠らない等、支援者としての十分な知識と技能が備わっていることが、虐待を避けるために大変重要だということにも気づかされました。
② スーパーバイズ
【障がい者基幹相談支援課 障がい者虐待防止センター 所長 松野 浩二さん】
※ 資料掲載については松野さんより許可をいただいています。
松野所長は、普段の業務では、養護者の虐待案件に対応しておられるとのことでしたが、虐待についての基本的な知識を始め、とらえ方、対応、日頃からの心構え等を丁寧に解説してくださいました。
お話を聞きながら、今回の勉強会で設定したこのテーマに関し、私自身が改めて考えさせられたことは、そもそも、「なぜ虐待が起きてしまうのか?」に視点を当てておかなければならないということでした。
養護者にも、支援者にも、使用者にも、それぞれに障がい者支援の確かな知識と技術があって、障がい児者の特性に起因するさまざまな言動を理解し、正しく導いていく高い力量があれば、虐待などする必要がないはずです。
このようなことから、障がい児者の行動問題に対処するには、かかわる支援者が、さらに高い知識と技術をしっかり身に付け、虐待に頼らず、適切な支援によって彼らの行動問題に対処できるようになる必要性を強く感じます。
改めて、『支援者としての支援力をもっと高めたいなあ・・・』と感じたひと時でした。今回快くアドバイザーを引き受けてくださった松野さん、本当にありがとうございました。今後も来てくださるんですって(^^)/