R5.10.3 KYOUKOU(SNA報告)
SNAプロジェクト 『KYOUKOU強度行動障がい勉強会』 報告
『強度行動障がいと私』
1 タイトル 強度行動障がいと私
2 日時 R5.10.3 19時00分~20時30分
3 場所 博多の食と文化の博物館ハクハク
4 お話 本田 央さん(グループホームなごみ 福岡障害者支援センター)
5 参加 会場参加9名 Zoom参加29名
6 内容
「強度行動障がいと私」というタイトルでお話をいただいた今回で2回目となる勉強会。強度行動障がいの支援は、もちろん専門的知識と専門的ノウハウが欠かせません。しかし、一方で、それだけでは本人や家族が求める支援にはなかなか届かないのも現実です。支援に携わる者の心構えや価値観、人生観そのものが大変重要だと思います。
今回のスピーカーは、グループホームなごみ(福岡障害者支援センター)の本田 央さん。
専門的知識・学びは超一級!その上超がつくほどの実践家。さらに、熱いハート・価値観も超一級の支援者です。改めてその一端に触れさせていただける貴重な機会の実現でした。
私が特に印象に残ったひとつは、「強度行動障がいに携わる中、気持ちがめげたりゆらいだりしたことはなかったのですか?」とお尋ねした際、即答で『ない』と返答されたことです。「強度行動障がいで日々苦しんでいる本人たちを前にして、そんなことを悩んでいる暇なんてない」と。私たちが、障がいがある人達に向き合う心がけとして、大切な大切な気づきを与えてくださいました。
詳しい内容については、ぜひ動画を視聴ください(^^)
当日使用されたスライド資料です。 KYOUKOU勉強会スライド
【オープニング動画】
ご参加いただいた方から寄せられた感想をここに挙げさせていただきます。
- 途中の画面エラーの間の鹿児島の話が面白かったです。とても聞きやすく心から支援をどんな方でも本田さん自身が楽しんでやっているんだろうなととても感じました。事前の詳しいアセスメントという所は本当になるほどと感じました。まさに今、嚙みつきの子の件で本田さんにも当事業所の相談員が相談していたケースがありました。一人一人を人として尊重し寄り添える事が支援者もみんな出来たら困難事例と言う言葉はなくなるのかなと思いました。オンとオフのオンの中でもOFFというのもわかるな~と感じました。携帯から運転しながら聞くことになってしまったのですが直接聞きたかったなと思いました。ありがとうございました。
- 楽しく勉強させていただきました。スライドのダウンロードとアーカイブ配信があればと思います。
- この勉強会を通じて改めて折り合いや関わり方を学べたと思いました。
- 日々、大変な業務に向き合ってご支援をして下さり、誠にありがとうございます。本人への支援によって、家族が安堵感を得、学びの機会を得られます。次のステップ(次の人生)を考える時間も与えられております。レスパイト事業に留まらない、家族への温かい支援があると感じ、本人の可能性の部分を重視して下さる事に感銘を受けております。28歳で発達障がいの診断を受け、紆余曲折の中なんとか小学校講師として働く長女と、預かって頂いている重度の知的障がい者の長男が、それぞれの場所で育まれていく事を願っております。私は、親ですがサポーターとして、関わりながら、責任を持ちながら、自分の人生を歩みます。今後とも、弛まぬご支援、御尽力をお願い致します。重ねてお礼申し上げます。
- 大変な事も沢山あるとは思いますが、やはり楽しそうにお話しされるので、こちらも楽しく聴かせて頂きました。ぜひ、気持ち、気力、知識、技術がそろったなごみの現場を見せて頂き、刺激を受け、自分の感性を磨きたいと思います。
- 改めて本田さんの知見の深さ広さに感銘を受けました。この分野については少し興味を持っているほうだと思っていましたが、知らないことも山ほど出てきて学び多き時間でした。また、この分野または人たちに向き合うにあたりめげることはないのかという質問に、即答でないと返答されたことについて本当に尊敬の念をいだきました。立場的に、年齢的に人を育成することに注力したいと思っている私にとって、どうすればこのようになれるのだろう?また、育てることができるのだろう?と考えさせられました。やはりひとつは本田さんのような方と出会い、刺激をいただき、参考に真似をさせていただきながら少しでも近づきたいと自分自身を鼓舞することが大事なのかなあと思ったのでした。このシリーズは、なにかの情報を学ぶのではなく、人としての生き方考え方に触れることができるという点でとても有意義な時間、機会であると考えます。継続していきます。
- 久しぶりに会に参加させて頂きました。本田さんの勉強会すごく貴重なお話を聞かせてもらいました。マニュアルに沿ったお話より障害がある方々の思いを重視したお話しで本当に嬉しく思いました。だって主役は障害がある個々の人達ですもんね。本田さん、ありがとうございました。
- 先生のお話の中で、支援する側は相手の意思を様子から汲み取るために、感度を鋭くしなければならないという言葉に、少しの違いでも気を付けてみていき支援していく必要性を感じました。一番は本田先生のお人柄に魅力を感じました。仕事でもユーモアは大事なのだと改めて感じました。
- 本で学ぶよりもっと深い部分のお話を聞くことが出来て、新しい気づきをたくさん得る事が出来ました。感性を磨いていきたいです。小学生の息子が初めて最近「死にたい」と口にしました。本当に意味が分かって言っているのか分かりませんが、ひょうきんで明るい性格なので私は勝手に精神障害にはならないタイプだと思っていましたが、誰にでもその可能性はあるのだと思いました。
- 支援者の方がどのようなお考えなのか、なかなか伺う機会がありませんので、大変勉強になりました。知見はありながら一旦離れて本人を見る、利用者本人を大切にされている姿勢に感銘を受けました。
- 本田さんは昔から存じ上げていましたが、まとまったお話を聞けたのは初めてでとても興味深かったです。楽しそうに支援されている方なので、その根底にあるお考えを聞けたのがとても参考になりました。
- 本田さんのお話しの中で、構造化について「させる・させられる活動」ではなく「する活動」という言葉があった。支援をする中で、プログラムしたものをさせることに必死になることがある様に思う。しかし、支援をしている時には目の前のものに支援者も一生懸命になり、本人からの訴えにも気がつかず、どうやったらできる様になるかなど少しずつ論点がずれて行くこともある様に思う。あくまでも手段であって目的を見失わない様にする必要があり、計画相談としては、支援のチームがきちんと目的を持って支援が進められているかを確認して行く必要もあると感じた。また、本人が「したい」活動であること、これは行動障害があるなしに関わらず、全ての人に共通するものであると感じた。本田さんのお話はとても大切なことを話されていましたが、とても楽しく感じました。それはもちろん話術もあると思いますが、何より本田さんご自身が支援を楽しまれているからなのだろうと感じました。私もオンオフ考えながら、楽しく仕事を続けて行きたいと思いました。ありがとうございました。今後の支援に活かしていきたいと思います。
- 過度なアセスメント共有は先入観や支援のズレ等を生むリスクもある、同じ行動を見ても受け取る人の感性の違い等によって全くことなる解釈となる場合もある、強度行動障がいや困難事例等のネーミングは積極的行動支援事例とか複雑事例等の用語に変えた方がよいかも、「させる・させられる」ではなく「する」活動を、本人の様子から本人の気持ちをキャッチできて放置せず対応できていれば行動障がいにはならなかったはず、本人の気持ちをキャッチする感性が大事なのだろう、教科書どおりの構造化等によって簡単にすぐ改善するような強度行動障がいは本当は強度行動障がいではなく教育や支援の怠慢や過誤の結果とも解釈できるかもしれない、強度行動障がいの人は周囲の環境(人)に対する強固な不信感や不安恐怖等があるため健全なやりとりができない状態と言える、同じ時間や場を一緒に過ごすことを重ねる中で自分のことを理解してもらい対応してくれる人との関わりの蓄積の中で不信感が徐々に軽減して健全なやりとりが可能になっていき行動障がいが変化していく可能性が見えてくる等、通常の研修ではなかなか触れられることがあまりないような内容の話をたくさん伺うことができとても参考になった。このような行間の話が大切なのだと感じた。
- 参加させて頂きありがとうございました。私は幼児の支援に携わっております。今回 改めて肯定感の大切さ(感性の見極め等)、構造化の目的等を再確認することができました。
- 私と強度行動障害、本田先生の講演を聞いて、いろいろなお話を頂いて中で気になったことは継続して働く為には、自分自身が面白可笑しく楽しむこと生活のメリハリを持ち気分転換をしていくことやくよくよしないで頑張れることが、秘訣なんだと改めて感じました。本田先生は長年継続して働かれて資格も沢山取られて努力されているので、私も日々学ぶ姿勢を忘れずに仕事では、活用できる味方を巻き込みながら、改善できる手立てを考えていけたらと思います。本日は貴重なお時間を頂きありがとうございました。
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【次回以降のご案内】
日時:12月ごろ 19時~20時30分まで
場所:未定
内容:「強度行動障がいと私」
お話:現在交渉中
今年度、何回かのシリーズ企画として、強度行動障がいに深くかかわってこられた支援者さんの「思い」「経緯」「主義」などある意味人生をかけて関わってこられたその生きざまを語っていただきます。
森岡さん・本田さんに続くこの企画に、ぜひ、お時間をつくって足を運んでいただけたら幸いです!