KYOUKOU(強度行動障がい勉強会)第29回 報告
1 日時:令和2年9月13日(日) 10時~12時
2 場所:福岡市社会福祉事業団心身障がい福祉センター・あいあいセンター
(福岡市中央区長浜1丁目2−8)
3 内容:「強度行動障がいの理解・治療・支援と今後」講演
・強度行動障がい支援の現状や課題
・強度行動障がいへの医療による治療
・強度行動障がいに対する先進的取り組みをしている事例の紹介
・強度行動障がい支援の将来的な方向性 など
講師:會田 千重(あいたちえ)先生(国立病院機構 肥前精神医療センター)
・肥前精神医療センター療育指導科長
・佐賀大学医学部精神神経科 客員研究員(兼任)
専門資格)精神保健指定医、日本精神神経学会専門医・指導医
日本児童青年精神医学会認定医、子どものこころ専門医
4 参加者:会場参加( 32 )名 Zoom参加:( 44 )名
申し込み時点では、会場とZoomを合わせて、93名の方に意思表示をいただいていました。
多くの方に関心をもっていただき心より感謝申し上げます
この勉強会は、いつ、どのようにして始まったのか?
今回の内容報告の前に少し聞いてください。
この勉強会のお世話をさせていただいている相談支援事業所サンクスシェア田中さとるです。今から5年前、私は、勤めていた社会福祉法人を退職しました。そして、福祉に従事する支援者の人材育成に携わりたいとの思いから起業を志すようになったとき、會田先生のお話の中にも登場した「障がい者地域生活・行動支援センター か~む」(福岡市城南区東油山4丁目14−21)の開所スタッフとして嘱託職員のお誘いをいただいたのでした。
か~むでは、福岡市のモデル事業として、強度行動障がい者に特化して彼らのグループホームでの支援を担っています。スタッフは、入居する彼らにマンツーマン以上の人員配置で手厚く支援にあたりますが、夜間体制は、入居者2名の支援のため、正規の雇用職員1名と学生バイト1名の配置でした。夜間であろうと、支援の難しさでは福岡市でも超一級の強度行動障がい者への対応には、さまざまな困難が発生します。学生バイトとは言え、彼らの生活を支える重要ないち支援者として欠かせない存在です。しかし、このような難しいバイトにも申し込んでくるほど気持ちのある学生さんたちではありましたが、いかんせんこれまで強度行動障がい者支援の経験はないし、専門的な知識もほぼありません。また、24時間フル稼働のか~むは、全員が集まって、情報共有や研修にゆっくり時間を割くことがなかなか難しい現場でした。
そこで、自分たち嘱託職員としての学びも視野に入れながら、学生バイトにも強度行動障がいのことを少しでも学ぶ機会を!とのことで、勉強会を始めたのがこのKYOUKOUだったのです。日中の勤務を終えた19時から一定時間勉強会で学び、後半は、バーベキューでお腹を満たしてもらいつつ支援について熱っぽく語り合う会がスタートしたのでした。
ところが、いざ蓋を開けてみると、やっぱりいろいろと学生さんたちは忙しいのか、バイト以外にわざわざ時間を工面してまで学ぶ選択がなかったようで、ほどなくして学生さんたちは顔を出さなくなりました(^-^;
当初の目的からすると、ほぼ存在意義を失ってしまったこの勉強会への私のモチベーションはしだいに下がっていき、もうやめようかと思った時期もありました。しかし、学生がこなくなった一方で、勉強会の存在を知ってくださった当事者の保護者やか~む以外の支援者さんも少しずつメンバーとして加わってきていただいたのでした。(R2.9.13現在KYOUKOUメンバー133名)
強度行動障がいがある子どもさんの保護者の方々と、支援者や専門機関が対等に混ざって交流する勉強会はまだまだ少ないと感じます。こうして、KYOUKOUは、この強みを絶やすことなく、新たな存在意義を吹き込まれ、メンバーの方々の想いに救われて勉強会を細々と続けてきたのです。
そして、3年を経過したころ、『強度行動障がいについてもっと多くの方にも知ってほしい』との思いを強くし、著名な方をお迎えした会を開きたいと構想したのが1年くらい前、幸運なことに今回の會田先生からご講演の快諾をいただいたのでした。新型感染症の影響を受け3ヶ月ずれこみましたが、なんとか今回の講演が実現できたのは、ほんとうに感慨深いものがあります。
ご講演いただいた會田先生を始め、会場へ足を運んでくださったみなさん、そして、遠方からもお問い合わせいただいてZoomで参加いただいたみなさん、多くの方のお力添えのおかげだと心より感謝いたします。ほんとうにありがとうございました
會田先生のお話
さて、やっと本題にたどりつきました!
ただ、もう私が會田先生のご講演内容についてコメントすることは避け、みなさんに寄せていただいたご感想をもって報告に代えたいと思います(^-^;
これから感想を入力される方もおられると思いますが、一旦ご報告させていただくことをどうかご了承ください。
👉 感想PDFデータ
最後に、勉強会を4年継続してきた今回、実質初めて大きな会の開催に挑んだKYOUKOUでしたが、まあ、恥ずかしいほど準備不足、当日の対応不足がぼろぼろ発生しました!
特に、Zoomでご参加いただいた方々には、、會田先生や参加者のマイクの消音問題やネットの途中ダウン問題など、致命的なミスも含め、多くのご迷惑をかけてしまいましたことをこの場をお借りして改めてお詫びいたします。
しかし、この不十分さを差し引いてなお、おつりがたっぷり来るくらい、會田先生のお話がほんとうにすばらしかったので、ゆるしてください!(どんだけ自分本位やねんっ(^-^;)
これに懲りず、ぜひ、引き続きKYOUKOU(強度行動障がい勉強会)に興味を持っていただき、この社会課題に対して地道に取り組んでいくいち応援者として、今後もお力添えをお願いします。また、今回、この投稿に目を止めてくださった新たな方々が、新KYOUKOUメンバーとして加わっていただくことを切に希望します(#^^#)
さて、昨今の情勢を考えると、今回のような「会場聴講」と「Web参加」のハイブリッドのかたちは、今後も継続していく必要性がありそうです。
そこで、今回、会の開催の振り返りとして作成したメモを公開しますので、同様の取り組みを始めようとする方々の参考になれば幸いです(^^)