相談支援事業所サンクスシェア 松本
65歳の誕生日を迎えるにあたり、障がい福祉サービスから介護保険サービスへ移行するケースが増えてきました。
サービス移行については、利用者さんが一番戸惑うことでしょう。支援者も戸惑うことが多いです。障がい福祉サービスで利用しているサービスが介護保険で賄えるのか、ご本人の障がい特性に加えて年齢を重ねることによる体力の低下等など・・・。
今回は計画相談において、介護保険へ移行する際に、どのタイミングで、どう動いたらスムーズに介護保険サービスへ移行することができるか、について検討を行いました。
次の資料は、障がい福祉の介護給付サービスを利用する方が、65歳の誕生日を迎えるモデルケースについて、参加者で意見を出し合い、フロチャートを作ろうと協議した結果です。
地域の介護保険相談窓口である「地域包括支援センター」との連携がキーになります。
計画相談では介護保険制度についての説明対応や、介護保険サービスの調整が困難な場合が多いため、必要に応じて利用者様へ介護保険について説明していただいたり、サービス利用の相談に乗っていただく場合があります。
では、どのタイミングで連携を始めるか?
ここは、非常に難しいところです。
以下に想定されるケースをいくつか考えてみました。
ケース | 場合 | 連携タイミング |
介護認定
非該当
|
介護保険への移行に際して特段サービスの変更やサービス量に変更がない場合 | 概ね半年前 |
地域包括支援センターさんへ連携をお願いしていても、介護認定で非該当が出ることもあります。ケースによっては居宅介護サービスのみを利用の場合、その事業所が介護保険に対応していればそのまま介護保険への移行が可能です。 | ||
介護認定
要支援
|
地域包括がケアプランを作成 | 概ね半年前 |
また、要支援の認定の場合は担当地区の地域包括支援センターのケアマネージャーがケアプランを担当するため、連携を取っておくことで引継ぎもスムーズです。あえこのような介護保険への移行に際して特段サービスの変更やサービス量に変更がない場合は介護保険への引継ぎには申請の少し前のタイミング、概ね半年前から引継ぎを始めるとよいのではないでしょうか | ||
介護認定
要介護1以上
|
サービスの内容や支給量の変更が想定される場合 | 1年前くらい |
では、事業所の変更や介護保険の移行によりサービス支給量の変更や介護認定で要介護1以上が想定されるケースではどうか?このようなケースにおいては、慣れ親しんだ事業所が変更になったり、場合によってはサービスの利用回数に影響が出る場合もあるため、利用者様へしっかりと理解していただく必要があるとともに、介護保険へ移行した場合の支援体制を整えておく必要性があります。例えば、居宅サービスにおいては利用者様の生活へ直接的に影響が出ることになります。 この場合はケアマネージャーの選任、介護保険サービス事業所の選定など、時間を要する調整が出てきます。情報を共有しておくことで、介護保険に移行した場合に起きるサービス変更について、事前にすり合わせを行うことができますので、早めに対応することが良いでしょう。 ※地域包括さんより、ケースによっては1年前くらいから情報の共有を受け付けてくださるとのことでした。 |
介護保険へ移行する際、負担金額が発生するケースが多いため、利用者さんにご理解をいただくこと、場合によっては共生型のサービスへ早めに移行しておくこともよいかもしれません。※60歳手前の時点で検討する余地も出てくるかと思います。
今回参加いただいた方々より、過去のケースから以下の情報提供をしていただきました。
ご参加いただいた方々、今回もありがとうございました。大変有意義な勉強会となりました!
共生型サービスも増えてきていますので、計画相談としては把握しておく必要性がありますね。
今後も情報の共有を行いながら勉強会を定期的に開催していきますので、よろしくお願いいたします!