ここのところ、計画相談の新規依頼が多くなった気がする(゜ロ゜)
昨日が1件、今日はこれまで3件。
最初は筑紫野市在住の方。2年ほど前に1度だけおじゃました自然食品を扱う就労継続支援A型の事業所さんから。
突然登録のない番号からの電話。出ると、聞き覚えのある事業所の名前。一度、見学でおじゃました際名刺交換をした(だけ)なのを思い出した!我ながらよく覚えていた!(女性だったからか???)
事業所に通所する方の計画相談依頼だった。わざわざ筑紫野市在住の方を福岡市の相談員に依頼するのには、それなりのお考えがあってのことだとは思ったが、安易に遠方を増やすことは、やはり、他の業務を圧迫する。丁重にお断りつつ、信頼している筑紫地区の計画相談事業所さんをご紹介させていただいた。本音を言うと、もう少し詳しい状況等をお聞きし、なぜサンクスシェアだったのか?をヒアリングしたいのはやまやまだったが・・・(^-^;
次は、東区在住の篠栗町に通所するセルフプランの方が、新規に計画相談を開始するにあたり、須恵町の相談員さんから勧められたとのことで名指しでご指名。
今までお付き合いのない事業所のサービス管理責任者さんからの電話。確かに須恵町の相談員さんとは面識がある。2年ほど前に、その相談員さんが担当しておられた方が福岡市在住の方だったので引継ぎさせていただいた経緯がある。それを覚えてくださってのご推薦だったのだろう。ありがたいことである。
新規依頼は、一旦少しだけお話を伺って、社内で検討してから返答することを原則としている。しかし、今回のように名指しで依頼が来た場合は、よほど断る理由がない限り(例えば、重症心身障がい児者などサンクスシェアとして専門性が低い相談者の場合など)、受諾するようにしている。わざわざ「そこはちゃんとやってくれるよ」と他人にお勧めいただいた信頼感を反故にするわけにはいかないからである。
このようなことから、早速次の日、お引き受けさせていただくことを返答した。たまたまお電話くださった方がいらっしゃらなかったが、別に対応してくださった支援員さんが、受諾の返答をしたらすごうすごく電話口で喜んでくださっていたのが印象的だった。
そして、よくお付き合いのある相談員さんから、新宮在住の博多の就労継続支援A型事業所で働く方の引き継ぎ依頼。
よく知るこの相談員さんは、私もその姿勢や動き、考え方などすべてにおいて高いレベルを維持しながら日々相談業務に情熱を注いでおられる方だ。その相談員さんから、「相談員を変えてほしい」と申し出られた登録者さんを担当してもらえないか?との相談だった。聞くと、取り返しのつかない失敗があったわけでもないようだが・・・双極性障害であるとの診断があるそうだが、一度、思い始めるとなかなか修正が効かない特性もあるのだろうか・・・
この案件も、私を名指しで指名くださった背景を考えると、福岡市在住でなくても前向きに検討する必要性を強く感じた。ただ、こちらが一方的に受諾しますというのはちょっと違う。まずは、ご本人にサンクスシェアの存在を紹介いただき、直接会ってマッチングが叶うかどうかを図り、双方合意すれば引継ぎをするという段取りを提案した。
計画相談の新規依頼は、とどまることを知らない。
まあ、今回は、サンクスシェアに新規依頼がばんばん来ているような投稿になってしまっているが、おそらくよその相談支援事業所もあまり変わらない様子だと想像している。
これには、大きく2つの要因があげられるのではないかと考えている。
ひとつは、計画相談のモニタリング期間を短縮していく国の方針である。
これまでの福岡市の計画相談の標準モニタリング期間は、6ヶ月だった。これを利用サービスによる違いはあるものの、3ヶ月等へ短くするよう方針が出されている。これ自体は、面会の頻度が高まることによる相談者にとってのメリットがあり価値が高い。
しかし、計画相談事業所からすると、すべての登録者のモニタリング期間を3ヶ月にしたとすると、単純に訪問回数は今の2倍になる。ただでさえあちこちに新規相談しても「今はいっぱいなんです」と断られている状況が、逆の方向にしか行かない。
もう一つは、上記とも関連が深いが、計画相談の事業所を閉所する案件が大変多いことである。「相談事業所を閉じる」「相談事業所を閉じた」という話は、まったくとどまることを知らない。計画相談を続けられなくなれば、別の計画相談事業所が引き受けなければならない。いわゆる新規に福祉サービスを利用開始する新規と同じ、もしくはそれ以上に依頼を受けることも決して少なくないのである。
閉所の理由には、相談支援専門員の確保と経営的な問題があるのだろうと推測する。サンクスシェアは、私が、事業所スタッフさん向けの支援者研修の依頼を受け、そこでの報酬が発生していることと、夜勤等のアルバイトをしていることでなんとか収支がギリトン(ぎりぎりトントン)であるが、単体での計画相談の黒字化は並大抵の工夫がないと難しいと考える。もちろん、人数をたくさん抱えると報酬発生数が増えるが、当然のことながら相談支援の質はがた落ちとなる。
また、法人にとっても計画相談事業所の運営は、あまりプラスにならない。専従で相談員を配置するメリットは経営的に痛いし、兼務した状態での計画相談にした場合、その事業所に通所する利用者の計画は担当できないことになっている。さらに、相談支援専門員は、資格保持者であればだれでもいいとうわけにはいかない。外部にもでていく相談支援専門員は、ある意味事業所・法人の看板を背負っていると言っても過言ではない。その上、その相談員がいくら外部でがんばっても、法人の売り上げにはほぼ貢献できることはない。法人にとって、計画相談に本腰入れて事業運営する「理由」はほとんどないに等しいのが現状の計画相談の制度なのである。
だからと言って、私は計画相談を決して否定しているのではない。むしろ、なくてはならない存在だと思っている。これを打開するには二つのことが必要だと考えている。
計画相談事業の質の向上なんて言う以前に、上記のような基本的なことさえもやらない現実をなんとかしなければ、「適切な相談業務に見合った適切な報酬がほしい」との主張なんてだれも聞き入れてくれないと考える…